高野登さんを名古屋に迎え、今年もリーダーセミナーを開催いたしました。
昨年に続いての開催ではありますが、今年は
高野登さんとの対話を楽しみながら
ひとりひとりが自ら、答えを探していくスタイルにしました。
「高野なごや塾 vol.1」
定員12名、ランチをはさんでのフリートーキング。
「心のスイッチが入る仕組みづくり」を軸に、高野登さんも自由に語り
参加者も自由に質問をしたり、自由に意見を述べるスタイルです。
予想どおり、密着型の対話セッションが展開、次第に白熱し
リーダーとしての迷いを率直に打ち明ける人も続出しました。
ひとりひとりの心の中にある問いを投げかけると
高野登という、冴えた鏡が応えていく…。
鏡は答えてるのではなく、応えていて
だから、ひとりひとりが自ら、答えを探すことができる。
答えるのではなく、応えるというのは
カウンセリングと同じです。
そして、これができる人だからこそ
カリスマ講師として、高野登さんは評価されているわけです。
参加者の心のスイッチがもれなく入って
来年は合宿で、というアイデアも生まれました。
答えを探したい方は、「高野なごや塾 vol.2」のお知らせをお待ちくださいね。
Tags: リーダー リーダーシップ, 高野登 プロ講師養成スクール
東日本大震災によって、経営環境が大きくシフトしました。
厳しく、苦しい状況に直面されているビジネスパーソンも多いことでしょう。
そんな中でのゴールデンウィーク。休める人、休めない人、休まざるを得ない人、
日本中に喜こもごもの物語がつづられていそうです。
入社から緊張続きだった新入社員たちもほっと一息、ついている頃でしょうか。
震災危機の今年でなくても、新入社員の緊張感の高さには
毎年、心が洗われるようです。
とにかくテンションが高い!
何をするにも前向きで謙虚で、気持ちがよいものです。
それが半年後、秋のフォローアップ研修にお伺いすると、新入社員の多くが
意気込みだけではやっていけない無力感に打ち沈んでいます。
「テンションは高いが、モティベーションがないのが新入社員!」
とは、主宰するプロ講師養成スクールのスーパーヴァイザー高野 登の
『プロ講師養成スクール 白熱研修』の研修中の名言です。
※高野 登についてはこちらから
高野は、新入社員たちのテンションが下がりきる前に
モティベーションを育てよう、と提案しているわけですが
テンション(tension)とは「緊張、張力」を意味する英語で
「やる気」を意味する造語として、日本ではすっかり定着しています。
一方、モティベーションとは、何かに向かう「意欲」です。
人々を突き動かしていく原動力でもあり、「動機」と訳されることもあります。
つまり、テンションが高く、モティベーションがないとは
やる気ではあるけれども、何のためのやる気なのか
何をめざしているのかが明確ではない、気分的な瞬発力を指します。
そうですね。これは、新入社員だけではないかもしれませんね。
中堅になっても、ベテランになっても、いつもモティベーションが高いか
と問われたら、私には「いつも…」と答える自信はありません。
また、仕事がら、自他のテンションをもりあげて
目標達成、課題達成をめざそうとする人と出会うことがありますが
短期的にはともかくも、テンションだけのやる気は長続きしません。
テンションが切れると、チームが停滞して、成果が頭打ちになります。
それなりのキャリアを積んで、人前に立つ、人の上に立つ人になったら
私たちはいつも、いつでもモティベーションを保つための挑戦と内省を
続けなければ、リーダーとしての責務を果たせません。
プロ講師養成スクールでは、高野 登などカリスマ講師たちとともに
『LSTP(リーダーシップ・スキル・トレーニング・プログラム) AA版』
『リーダー人財が育つ! 白熱研修』などの研修・セミナーをとおして
リーダーのモティベーションの源泉を提供し続けています。
Tags: プロ講師養成スクール 白熱研修, リーダー, リーダーシップ, 高野登
ブラック・スワンとは、黒い白鳥のことです。
かつて、欧州では白鳥と言えば白いものと思われていましたが
オーストラリア大陸が発見された時、そこに黒い白鳥がいることが分かり
白鳥は白い…という常識が覆されてしまいました。
つまり、ブラック・スワンとはほとんどありえない事象
予想しなかった事象を象徴する言葉として、使われます。
外交ジャーナリストで作家、慶応義塾大学大学院 教授の手嶋龍一さんは
4/13(水)、名古屋三田会春の集い 講演会で、次のように語られました。
「いま、FUKUSHIMA(福島)にはブラック・スワンが舞い降りていて
世界中が、FUKUSHIMAをHIROSHIMA(広島)と重ねて見つめています」
「ブラック・スワンが天空に姿を見せた時、国家の、企業の指導者たちは
いかに立ち向かうか。これこそがクライシス・マネージメントの核心です」
講演会で語られたお話は、「福島原発」対論(上・中・下)」でも
公開されていますので、抜粋しながら、講演の内容をご紹介していきます。
———————————-以下、(上)から抜粋
日本のフクシマではいま、尋常ならざる事態が起きつつある、と
諸外国は疑いの眼差しを向けている。
アメリカの統帥部は、第7艦隊の隷下にいた原子力空母
「ロナルド・レーガン」を真っ先に東北沖に急派した。
「ロナルド・レーガン」に乗せてもらったことがあります。
まず見せてくれたのは、炉心溶融が起こった時に対応する防護チームでした。
そういう危機対応チームが控えている船員を乗せた原子力空母を
差し向けたアメリカの真意はもうお分かりでしょう。
これほどの危機に立ち向かう日本の政治指導部そのものが
メルトダウンしているのではないかと疑っているのでしょう。
「アメリカがお手を貸しましょう」と申し入れたのですが
菅内閣はこれを事実上拒否してしまう。
ワシントンで正式な外交ルートを通じて日本側に打診したのですが
日本側は明確な返答をしなかったようです。
———————————-以下、(下)から抜粋
首相官邸の機能不全は国民だれの目にも明らかになっています。
国際社会も指導力の欠如を「リーダーシップのメルトダウン」と呼んで
不安視しています。
危機の指導者として適確性を備えていない首相に舞台から降りるよう促す人が
誰もいないというのもいまの日本の政界を象徴しています。
霞が関の官僚機構も半ば崩壊して、サジを投げかけている状態です。
ここまで日本の政治的リーダーシップ全体が劣化してしまうと
自民党と入れ替わったところで、打開はまず無理でしょう。
今や世界中から「日本は当事者能力がない」と見られており、
アメリカのホワイトハウスもフランスのエリゼー宮も
「自分たちに任せてくれれば全てやってあげるのに」という
雰囲気になっています。
日本として何とも残念なことです。
———————————-抜粋、ここまで
このところ、政治献金問題で強制起訴された大物政治家が
元首批判、菅おろしと思しき発言をされています。
動機は異なるものの、交代には賛成。
しかしながら、与野党とも人材不足で交代要員がいません。
講演会後の懇親会で、手嶋さんとお話しできる機会をいただいたので
(手嶋さんは自ら会場を回られ、200人近い人々と名刺交換されたのです)
次期国家元首の候補をお尋ねしたら、輸入がお奨めとのことでした。
手嶋さんは大震災発生前から
インテリジェンス・サイクルを持たない日本の政治指導者たちの
特にリスク・マネジメントにおける、機能不全を指摘されてきました。
※インテリジェンス・サイクルなき政治指導者については
4/13記事「手嶋龍一流リーダーの条件(上)」から
もっと以前に、米国からクリントン国務長官あたりを輸入しておけば
東日本第震災による地震、津波、原発の3重苦のうち
原発による苦難はもう少し、軽減されていたのでしょうか。
これまでもこれからも、ホワイトハウスやエリゼ宮から
リーダーを輸入するのが、非現実的であるならば
FUKUSHIMAに舞い降りたブラックススワンがこれ以上
暴れないようにするために、政治指導者は何をすべきなのでしょう。
手嶋さんは次のように述べています。
———————————-以下、(上)から抜粋
「大災害や戦争には想定外の出来事は避けられない。
~想像すらできない事態を想定して備えておけ~
これは「核の時代の語り部」といわれた、アルバート・ウォルスタッター博士が
若い戦略家たちに言い聞かせていた有名な言葉です。
今度の大震災でも、原子力の専門家が想定していた規模を遥かに超える災厄が
現実のものになった段階で、緊急の指揮・命令系統を首相官邸に設置すべきでした」
———————————-以下、(上)から抜粋
政治指導者は、危機に臨んで決断を下し、結果責任をとる存在だからです。
政治指導者が決断を下すにあたって依拠するのがインテリジェンスです。
———————————-抜粋、ここまで
遅ればせではあるけれども、手嶋さんの説くインテリジェンス・サイクルを
政治指導者は早急に構築し、結果責任を負って決断を下すしかないようです。
そして、何よりも国民をもっと、信じて欲しいものです。
国民は政治指導者が思っているよりも、ずっと賢く、ずっと強い!
———————————-以下、(中)から抜粋
パニックを抑えようとして報道を歪めてしまい
それが国際社会の疑惑を呼び起こすという悪循環を招いてしまったのです。
今回の原発報道を見ていると、テレビを見ている人と
実際にテレビでコメントをしている人との有意差はまったくないに等しい。
———————————-以下、(上)から抜粋
パニックを起こしていないのは、被災地の一般の人々です。
一方で日本の政治指導部と東電は、浮足立って
決断する機能がメルトダウンしかけています。
冷静沈着な民衆とパニック寸前の政治指導部。
まことに奇妙なギャップを抱える構図になっています。
従来、日本に厳しい論調を張ってきた国のメディアすら
賞賛の声一色です。これほどの災厄を蒙りながら、
英語でいうselflessness、私を虚しうして、隣の人の命を気遣う。
こんな国はやはり世界では稀な存在といっていい。
———————————-以下、(上)から抜粋
人々にいたずらにパニックを引き起こさないよう、
問題の核心、そして真相をストレートに伝えないのは、やはり間違いでしょう。
現にこれだけの災厄に遭遇しながら、人々はどの国より冷静です。
正確な情報を開示しさえすれば、かなりの試練に耐える人たちです。
政府がなすべきは、一刻も早く東電と原子力保安院から主導権を取り戻すことです。
本当の意味の危機管理チームをつくって、総理の決断を誤りなきように
補佐する体制を整えなければなりません。
———————————-抜粋、ここまで
首相官邸にお願いします。
日本人はパニックを起こさず、助け合う力をもった民族です。
「念のため」「ただちには」といった、”気休めのリップサービス”は辞めて
事実に色をつけず、ストレートに伝えてください。
そして、日本の政治指導者への信頼性を修復してください。
被災地の方々のがまん強さ、被災地を支えようとする日本人の仁義。
それだけでは、日本を救うという、国際社会への大義に応えられません。
Tags: インテリジェンス, フクシマ, ブラックスワン, メルトダウン, リーダー, 名古屋三田会, 手嶋龍一, 福島第一原発事故
2011年度名古屋三田会 春の集いが本日4/13(水)
18:30~ ヒルトン名古屋ホテルにおいて開催されました。
名古屋三田会は名古屋圏の慶應義塾大学卒業生の同窓会で
毎年4月頃、塾に関連する講師を招いて講演会を開き
その後に、懇親を深める立食パーティを行っています。
今年度は、担当幹事を仰せつかったものの、直前まで
仰せつかったことをすっかり忘れていて、冷や汗をかきかき駆けつけ
後輩たちに交じって、受付のお手伝いをいたしました。
それはさておき…
今年度の講演会講師は、母校の大学院 SDM学科教授で
外交ジャーナリスト・作家の手嶋龍一さんでした。
手嶋さんは元NHKワシントン支局長で、9・11同時多発テロ事件では
11日間にわたる24時間連続放送を担い、冷静で的確な分析によって
視聴者の心を鷲づかみしたジャーナリストです。
演題は『東アジアの時代とニッポンの針路 福澤諭吉「脱亜入欧論」再考』
の、はずだったのですが…。
「冷静沈着な民衆とパニック寸前の政治指導部」と称して
福島第一原発事故に対する政治指導者の対応の欠陥を語られるうちに
憤懣やるかたなくならなれたのか、脱亜入欧論には辿りつかずに講演は終了。
用意されたパワーポイントのシートは、40枚を越えていたとか…。
私の記憶では、18枚ほどを映写したところで終わられたと思います。
脱亜入欧論のお話は、伺えなかったものの
プロでもこんなことがあるのね、とほほ笑ましく感じたのと
プロの視点の迫力と内容には、たいへん感服をいたしました。
もっとも、後に手嶋さんの公式サイトを拝見したところ、内容については
情報誌「FACTA」の阿部重夫編集主幹との3回にわたる「福島原発対論」が
講演での情報提供のベースになっていたようなので
勉強をされている方にはすでに、ご存じのコンテンツだったかもしれません。
とはいえ、手嶋さんは名古屋三田会会員に地元財界はじめ
名古屋のビジネスリーダーが多々、混じることを配慮されたのでしょうか。
「手嶋龍一×阿部重夫「福島原発」対論(上・中・下)」の話題の中でも
第1原発のクライシスをめぐる、政治指導者の対応と在り様を取りあげられ
手嶋龍一流リーダー論をナマで伺えたのは、思いがけない収穫でした。
というのも、今年度の当社では、リーダー、指導者の育成に力を注いでいます。
たとえば、来月5/21(土)には「高野なごや塾」を開講して
心のスイッチをいれる、リーダーの在り様を語り合う予定です。
高野 登(弊社プロ講師養成スクール ス―パーヴァイザー)は2009年
ホスピタリティの殿堂 リッツ・カールトン・ホテルの日本支社長を辞して
長野市長に立候補して現職に僅差にせまった男です。念のため。
そんなわけで、リーダーとは何か、リーダーはどうあるべきかという命題は
いまの私にとって、脱亜入欧以上の関心事といえるのです。
さて、ご存じのとおり、手嶋さんのテーマは「インテリジェンス」です。
春の集い講演会においても、インテリジェンスについての解説があり
インテリジェンス・サイクルを回すことの重要性を説かれました。
釈迦に説法かと思いますが、手嶋さんによる「インテリジェンス」とは…
「一般情報(インフォメーション)から、貴重な情報の原石を選り抜き
その真贋を確かめ、周到な分析を加えて、情報が意味する全体像を描き出す。
トップリーダーが決断するにあたって、役立つ精査された情報」のことです。
「テムズ河にある膨大な石ころのなかにも、他とは違う輝きを放つ石がある。
それを選り抜いて、分析し、ガラス玉かダイヤモンドの原石かをみきわめること」
これは、手嶋さんのベストセラー小説ウルトラ・ダラーで主人公である
諜報員 スティーブン・ブラッドレーが「インテリジェンスとは何を意味するのか」
と、問うた時の師 プロフェッサー・グリーンの言葉です。

手嶋さんは、日本語ではインテリジェンスもインフォメーションも「情報」と訳され
「これが大きな混乱のもと」と述べられ、大きくうなづいてしまいました。
加えて、インフォメーションを収集した人の認知(受け止め方)が加わり
下手をすれば、インフォメーションがフィクションになっていくことも多いですね。
元の職場に在籍していた時、学会で何回か、立て続けに発表を行ったら
「犬塚さんは、大学の先生になるつもりらしい」という噂が広がりました。
その時、私は大学の教員になるつもりはさらさらなく、驚きました。
フィクションが噂として広がり、流言蜚語にならないよう
有事でなくても、日常生活においても気をつけたいものです。
さて、「インテリジェンス・サイクル」とは…
リーダー(決断をゆだねられた者)が関心を部下に伝えることで
部下がインフォメーションを収集し、選別してインテリジェンスへと高め
その意味を読み取って、簡潔な報告書を上げる様になるサイクルのこと。
【(一般情報の)収集】→【選別・精査】→【分析・報告書とりまとめ】
→【決断を委ねられし者】というサイクルとのことです。
手嶋さんは2010年11月、APEC首脳会議を前に
北海道新聞で、次のように語られています。
「政府内の組織が、膨大な一般情報から
政治リーダーが決断に必要なインテリジェンスを選り抜いて提供する。
こうしたインテリジェンス・サイクルはどんな国家でも機能しているが
いまの菅内閣にはそうしたサイクルが存在しているのかすら疑わしい」
また、2010年2月18日の産経新聞ではすでに
当時の鳩山内閣について、次のように語られています。
「本来、政権の中にはインテリジェンスサイクルというものがなければいけません。
総理や官房長官は、外交や政策判断に必要な高度な情報を(現場に)求め
集約された情報をさらに精査し、判断材料にしていくことが求められます。
しかし今、鳩山(由紀夫)内閣の中でこのサイクルが回っているかといえば
その存在すら疑わしいといわざるをえない」
こうしたインテリジェンス・サイクルをもたない政治指導者たちが
3.11大震災により福島第一原発の事故が起こって以来
たびたび口走っているのは、「想定を超える…」ですね。
これについて、手嶋さんが春の集い講演会で語られたことを
「福島原発対論」を引用して紹介すると、次のとおりです。
「大災害や戦争には想定外の出来事は避けられない。
~想像すらできない事態を想定して備えておけ~
これは「核の時代の語り部」といわれた、アルバート・ウォルスタッター博士が
若い戦略家たちに言い聞かせていた有名な言葉です。
今度の大震災でも、原子力の専門家が想定していた規模を遥かに超える災厄が
現実のものになった段階で、緊急の指揮・命令系統を首相官邸に設置すべきでした」
しかしながら、菅総理、菅内閣の迷走は増すばかりです。
手嶋さんは「想像すらできない事態」をブラック・スワンと呼び
これについても語られましたので、この続きは、改めて…。
Tags: FUKUSIHIMA, インテリジェンス, ブラックスワン, リーダー, 名古屋三田会, 手嶋龍一, 福島第一原発事故, 高野登

![ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41TNK%2B8fr4L._SL160_.jpg)



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